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企業理念インタビュー 「新しい理念で 何が変わるのか」

 

2016年9月8日

 新しい企業理念が制定されて1ヶ月が経過した。企業理念リレーインタビュー2回目は、技術者の経験も豊富な常務取締役・浅里 直秀 に、元技術者として、また、財務面での管理責任者としての企業理念に込めた想いを聴く。


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~ 朝礼での理念の唱和で朝が楽しくなるほど ~

A.  心身に染み渡る気がしました。一言一言の想いが体にぐっと入ってくるような感じです。社員の声を聴き、理念改訂に携わったメンバー全員で作り上げた。そのシーンが蘇ってきました。今、毎朝朝礼で企業理念を唱和していますが、そのときが本当に楽しい。この改訂に携わることができ、文言を1つ1つ埋めていくところに臨むことができて、本当に嬉しい。 前の理念は、私自身もとても大切に捉えている「笑顔」という言葉が前面に出ており、今回も踏襲されている。新しく完成した使命・目指す姿・行動指針を全て読み上げたとき、これをやっていこう、やろう、やりたいと思えた。非常に満足しています。
 また、3月に経営陣で当社の今後について缶詰状態で話し合う場で、互いの想いや考えを全て洗いざらい出し合いました。会社の将来を考えたとき、社長から、本気で変えたい、変えなければならないという揺ぎ無い意志を感じました。以前からそういう話は時折出ていましたが、理念を変えるというのは当然生半可な気持ちでできるものではなく、難しいからやっぱりやめた、なんてことはできない。ですが、今回、「できたらやりたい」ではなく「何が何でもやりたい」という気持ちを受け止めることができた。だったら、自分が変わることも含め、やりたいと思いました。トップ筆頭に、まず経営陣の真剣味が並々ならなかった。

~ 最先端の技術に触発された ~

A.  ありましたね。 話は電気工学を専門にしていた学生時代、今から34年程前に遡ります。大学院2回生の時、知人から紹介され、鐘紡(第一実業ビスウィル株式会社の前身)の本社があった大阪・都島の生産技術研究所でアルバイトをしていました。プログラムを作っていたのですが、初めて外観検査装置を見た時、カッコイイと思いました。その時は、検査装置とは言われずに「ロボット」だと紹介され、装置が色々と内部で考えて選別するあたりは、まさにロボットだと思いましたね。
 今で言うところの人工知能のような印象です。こんな最先端のものに携わる仕事ができたら良いなと思っていたらその部署に配属。私を含め5人の部隊でした。それが今のビスウィルの原型ですね。 研究所では白衣を着て、日夜、光ファイバーを磨いていました。簡単に言うと、外観検査機に用いられている光ファイバーの透過率を上げる作業です。ロボットの持つ印象とは反対の、泥臭い、忍耐力の要る仕事でした。色々な形の照明を作って、対象物に当てて、検証してということを2年間やっていました。理念を作るに当たっては、当時のことや今当社で頑張ってくれている社員、特に技術者の顔が次々に浮かびました。

~ 装置も人と同じ キライなときがあっていい~

A. 私が納入した装置の会社に定期メンテナンスで訪問したときのことを思い出します。オペレーターの女性が装置を蹴飛ばしていたのです。側板が歪んでいました。「装置がちゃんと作動しないから、作業が進まず上司に叱られる」と。もう、本当にたまらなくなりました。鼻高々で納めた装置がそんな扱いを受けているなんて。1つ1つ丁寧に作り込んでもいました。その時、二度とそんな装置は創るまい、と拳を握りました。なので、装置は自分の子供のように扱ってほしい。今、装置に触れている技術者、開発者も愛でるように丁寧に扱ってほしいと強く思います。
 また、「ビスウィルの装置はいい。ビスウィルの装置が好きだ」と言ってくださるお客様が本当に多くいらっしゃいます。ですが、装置も人間と同じ。毎日向き合っていれば、二度と見たくないと思う日もあるでしょう。愛せなくなる日もあることはわかります。ですが、愛せない、キライというのは“好き”の裏返し。“好き”の表れ。理想に向け、さらに良くしよう、お客様の笑顔を見たいからもっと良いものを創りたいと思ってくれているからこそでしょう。だから、一緒に諦めずにやっていきたいと言いたいです。

~ 理念の実践は会社を裏切らない ~

A. 理念を実践し、社員全員に浸透していれば、会社の基礎ができるので、簡単に業績が著しくダウンしたりすることはないと信じています。笑顔を捨ててしまったり、風が吹けば倒れるような頼りない会社にはならない。今回、その信念に心棒を通すことができたと思っています。トップの強い意志がまずあって、その部分を支えていくと改めて自分に約束することができました。共感できたのだから、経営陣と社員と一緒に理念を実践し会社の業績も当然良くしていきたい。
 もしも、我々経営陣に怠け心が出てしまったり、言行一致ができなければ、社員もその背中を見て同じような状況に陥ってしまうでしょう。業績にも当然反映される。そうなると笑顔どころではない。そうならないようにするのが、私の大きな役割だと考えています。

~ 大変な環境すら楽しむ姿勢を応援したい ~

A. 「頑張る人を応援します」です。困難に立ち向かう人、勇気を持った発言や行動をする人を応援するという意味ですが、実際、問題提起をしたり声を上げることは勇気が要ること。なのでできる限りの応援をしたいと思います。
 あとは、「創り続ける」「知的好奇心」です。技術って何だ?技術を突き詰めるとどうなるか?と考えた時、美の世界に入っていくのです。惚れ惚れするほど美しい装置の誕生。これはやはり技術によるものです。ただ組み立てるのではなく、創り上げていく、手をかけていく。そういう美を目指す気持ちです。
 また、知的好奇心がなくなるともはや技術者ではなくなる。最先端を追い求めるという意味での知的好奇心。これがあれば、新しい技術が誕生したり、10年先の開発テーマが生まれたりする。最先端を追うのは当然体力も知力も度量も要ります。とっても大変なことですが、そういう大変なことを楽しんでやっている若い技術者も当社にはいるのです。自慢です。そういう人を応援したい。やはりそこに行き着きますね。

<取材後記>
 「毎朝、朝礼で企業理念を唱和するときが楽しい」そう素直に言える社員はどれだけいるだろうか?
 2歳から小学校高学年まで、父の仕事の関係で、横須賀、滋賀、伊丹など転校を計5回経験している。「打たれ強くなるどころか、幼少期にいじけた性格が形成されてしまった」と苦笑いするが、実のところ変化に強い。会社の体制の変換と理念の変遷の両方の経験も、さまざまな想いとともに柔軟に受け止めてきた。
 強い意志をもって発信された理念を率先垂範する上でも、財務面で強力に支えていかなければならない面においても、その役割は、時に、トップ以上の重責を担うこともある。今後もさまざまな困難や環境の変化が予想される中においても、日々新鮮な気持ちで「使命」「目指す姿」そして10個の「行動指針」を唱和し続けることはできるのか?


トップの本気の気持ちを真正面から受け止める気骨をもって。

第3回に続く。

以上